万太郎との出会いから風俗についての知識を仕入れていた飛田シンジ。
新たなキャラ、コンパニオンクラブ「アスカ」を迎えソープ談義に夢中になるシンジ。
ソープにおけるサービスで生中出しが吉原なら当然とばかりの間違った見識にアスカが口を開く。
アンタ馬鹿ぁ!?こんのぉぉぉ!!馬鹿シンジィー!!!!
西川口から京浜東北線で移動していた一行、アスカの渾身の叫びが響き渡る中、小雨がぱらつき始めた上野駅で万太郎が吉原について語り始める。
遊女たちの歴史が眠る街 吉原
吉原、と言えば、先のソープ編でも触れた通り江戸期より続く遊郭街、現在ではソープ街です。
吉原に限定すれば、ソープ以外の風俗を探す方が大変といった具合に、その地域全体がソープ街、となっている街です。
日本橋のはずれ(現在とは場所が違います)の葦(あし)が生い茂る場所に幕府公認の遊郭として誕生した吉原、語源は葦が生い茂る原っぱだったことから「葦原」、しかし「あし」では「悪し」に通じると、葦のもう一つの読み方である「よしはら」だったという説もあります。
江戸期だけでも何度も火事で街が壊滅、そのたびに甦って来た吉原。
江戸の市街地化によって浅草のはずれ(現在の吉原)へ移転された後も度々災害などで壊滅→復活を繰り返した背景を考えても、人間の「性(生)」への執着を感じずにはいられません。
災害にも負けず、同じ場所に何度も復活する、そんなバイタリティー溢れる街なんですね。
つまり、吉原は由緒あるソープ街ってことなんですね。
そう、幕府公認の遊郭なんてそんじょそこらにあるもんじゃないからね。
じゃぁ、昔っから吉原で働いてたおねーさん達は江戸の町の人たちヌきまくってたのねー
遊郭としての吉原では、今みたいに「お金を払えばおねーさんとエッチなことができる」訳ではなかったんです。
店ではない茶屋に紹介してもらい何度も通って金を使い「馴染み客」になり、女性が許してようやく店に行き「床入り」というものでした。
今で言えば「高級キャバクラ」みたいなもんでしょうかね。
何度も通って、お金を使って、やっといいことができるかもしれない・・・
吉原の遊女の中でも当然ランクが分かれており、現代でも聞いたことのある「花魁」にいたっては、遊女の中でも最高クラス、かかるお金も庶民では手が出せないほどだったそうな・・・
そうですね、花魁にもなればお客様のお相手するだけでなく、古典や和歌、茶道や書道、三味線やお琴とか色々知識も教養も身につけてないといけませんでしたからね。
あたしが呼んだのよ!馬鹿シンジにお仕置きしなきゃ!ってね
お!吉原といったらのぞみちゃんだわな(笑)アスカちゃんに先回りされたか(笑)
申し遅れました。私、吉原の白夜に勤務しております「のぞみ」と申します。
アスカさんも万さんもお久しぶりですね。
吉原・・・白夜・・・って、この綺麗なおねーさんも・・・
久しぶりだねぇ♪元気だったー?
この馬鹿シンジがさー、吉原は生中出しが当たり前とか言うもんだからさ!!
あらあら、あんまり困ったことおっしゃられると、火星に代わって折檻しちゃいますよ??
かわいい顔して芯が強いなぁ、のぞみちゃんは(笑)
今でもごくわずかながら「一見さんお断り」を掲げて営業しているソープもあるが、昔は大変だったんだなぁ、とつくづく感じてしまう。
男性の立場から見る吉原は夢と希望に溢れた町だったが、働いている女性側からすればなかなか苦しい街だったとも言えるのかもしれません。
江戸期の吉原には「大門」という門があり、出入はその門からしかできませんでした。
出入管理がしやすいという点と、遊女の逃亡を防ぐためだったとも言われています。
門の外に出ることができなかった遊女たちはどのような気持ちで門の外を眺めたのでしょうか。
中には門の内側で生涯を終える遊女も少なくなかったと言い伝えられています。
また、大門から少し行った所に今も一本の柳の木が植えられています。
吉原での夢のような時間を過ごした男性客が、後ろ髪を引かれる思いで門の中を振り返っていたことから「見返り柳」と呼ばれています。
その後の戦争などで、柳の木自体は何度か植え替えられてはいますが、高度に文明が発達した現代でも、そんな時代を振り返ることができる史跡が今でも吉原には多く残っています。
柳の木は見たことあったけど、そんな場所だったんですね。
勉強になります。
吉原の浄閑寺なんかも、吉原で死んだ遊女を弔った「投げ込み寺」として有名だったりするんだよ。
現在の吉原
第二次大戦以降、私娼を集めた通称「赤線地帯」としてスタートした戦後の吉原、日本国内において「売春防止法」が施行されてからは、「特殊浴場」へ姿を変えて営業する事になりました。
今でも吉原のソープの多くに「個室サウナマシーン」が置いてあるのを見たことがある方も多いのではないでしょうか?
実際に入ったことがあるって方は・・・いるのかいないのかもわからない上に、もっと言ってしまえば、そもそも動くのかも謎なアレ、狭い吉原ソープの個室で異様な存在感ありますよね(笑)
アレは、そのまま「サウナ」なんです(笑)
そもそも「ソープランド」は特殊浴場なので、健康促進を目的とした(しかも高い入浴料の)お風呂屋さんに合って当然のもので、ないと逆に「どんなサービスしてるのよ?」と当局から突っ込まれてしまうためにある、という・・・
お客さん側だけじゃなく、働いてる女の子でも「アレ」がなんだかわからなかった、って子は割りといるんです(笑)
特殊浴場として新たなスタートを切った吉原ですが、その当時はなぜか「トルコ風呂」という呼び名だったようです。
うん、確かにお風呂屋さんっぽい(笑)
しかし、トルコ人留学生の訴えにより「トルコ風呂」の略称を使うことができなくなったのを境に、「ソープランド」という名前に改名され今日に至ります。
そして、全国に数ある風俗街の中でも吉原がより異質なものであることの象徴的なお話をしましょう。
全国いたるところにある風俗街や歓楽街。
当然、イメージでは「夜の街」ですよね?
しかし、夜の街の中でも吉原に関して言えば、ソープランドの密集した、いわば「ソープ村」みたいな場所なので、ほぼ全ての街の灯りが24時には消えてしまうのです。
これは「風営法」で定められた営業時間なので、ある意味仕方ないのですが(笑)
そして、逆に他のネオンもほとんどないので、21時ごろの吉原と、深夜2時頃の完全にネオンの消えた吉原、同じ街なのに全く別の街に見えるような歓楽街って、そう多くはないですよね。
全国で約1200軒のソープのうち、約200軒、実に1/6のソープが集まる街、吉原。
大衆店と呼ばれる、比較的リーズナブルなお店から、日本でも屈指の高級店までが居並ぶ、文字通りの色町です。
大衆店と高級店って何が違うの??
大衆店と高級店ってそもそも何が違うんですか??
こういった質問はよく耳にします。
しかし、実際には、格安店・大衆店・中級店・高級店と分類したほうがもしかしたらわかりやすいかもしれません。
格安店
とりあえず安い!(総額10000円以下なんかの店も!?)
安さが魅力なので、求められるサービス内容もそれなり。
安さゆえにコース時間が短い店が多い。
また、時間も短いのでマットプレイが省略されて「ベッドのみ」のプレイの店が多い。
大衆店
区分的には一番多いのが大衆店。
手軽な値段で遊んでみたい!って人には一番オススメできる。
お客さんの回転も多いため、単価はそれなりでもしっかり稼げると、女の子にも人気がある。
働く女の子に人気があると言う事はそれだけ「新人」も多く入ってくる!
また、マットかベッドでのプレイを選べる(時間的にそこまで長くないので)店が多い。
中級店
高級店ほどのルックスレベルやサービスレベルが求められるわけではない中級店。
ここも割りと狙い目で、高級店に在籍したがプレッシャーに負けて・・・など、あえてランクを落として在籍している女の子も。
多少コース時間が長めに設定してある店が多いので、時間的にはマットで1回、ベッドで1回ぐらいのサービスを受ける余裕がある店が多い。
高級店
呼んで字の如く、お値段も内装も女の子も、すべてが高級なお店。
コース時間も長く、濃厚なサービスや接客をルックスレベルも高い女の子が提供してくれる。
また、即即などの高級店ならではのサービスや、回数的にも2~3回ぐらいのサービスを受ける余裕がある時間で設定されていることが多い。
※ 回数はあくまで目安なので、個人差があります。
なぜランク分けされているのか
そもそもなんでそんなランク分けがされているのでしょうか。
これは簡単な理由です。
「どうしてもヌきたい!女を抱きたい!!」
って時、皆さんもたまにありませんか?
そんな時に、世の中に高級店しか存在しなかったら・・・
1回の遊びで6万~10万なんて金額をいつもかけられるとは限りません。
「今月残りあと3万かぁ・・・でも女抱きたい!!!」
そんなときでも様々なランク分けがされていることによって財布事情に合ったお店を選ぶことができます。
働く側も、「高級店だと自信ないなぁ・・・」なんて子だっているんです。
そのためのわかりやすい目安にはなりますね。
働く側の視点で言えば、高級店だと1日何人も相手しなくても十分なお給料はいただけますね。
大衆店だと、待機してる時間がほぼないから収入もそうだけど忙しくしてるほうが私は合ってるんだよねぇ。
なるほど。確かに大衆店と高級店とは言いますが、お二人ともお綺麗ですもんねぇ!
でも、こんな綺麗なお姉さんたちがいきなりスゴテクで相手してくれるなんて、ソープってすごい場所ですよねぇ!!
まぁ、割と働く時に講習してくれる店が多いからねぇ。
そうですね。技術面も、接客面もしっかり磨けますからね。
ふふっ、あ!万さん、講習してらっしゃいましたよね?
ん?やってるよ(笑)でも、そんなに知りたいもんじゃないだろう(笑)
何言ってるんですか!ソコをしっかり教えてくださいよ!!
ソコなの!?じゃぁ、夢壊さないように、ふんわりと(笑)
ソープランドでの講習とは
風俗業全般に言えることではありますが、お客様から高額な料金でサービスを提供するので、「一昔前までは」入店時の講習は必須ともいえるものでした。
別の機会に詳しくお話しますが、時代が変わって、現在では希望者のみの講習という店がほとんどになっている中、
ソープに関しては「スキル」が「収入」と直結するため、店側が講習の機会を作ることが今でも多い業種です。
講習の方法は様々で、
- DVDなどを鑑賞してポイントを押さえる講習
- 口頭でいくつかの注意点やポイントを教える講習
- 店長や引退したお姉さん、外部講習員などによる実技講習
など、一口に講習と言っても様々な方法があります。
お客様の上着はしっかりとハンガーにかける、などの接客マナーから、マットの技まで多岐に渡る講習ですが、これによってコツを掴む事ができた子は劇的に売れっ子になったりすることもあります。
そのお店のコンセプトやルール、最低限ここまでは絶対にして下さい!などをリアルに教えることができるので、当然サービスの質も上がります。
「仕事じゃないのに時間とられたり裸見られるのは・・・」という子もいますが、高級店になればなるほど、高額な料金を頂くため、サービスに関しての妥協はなくなります。
吉原からは話しがちょっと逸れますが、私が個人的に日本一のソープだと思っている店では、即即で1回、その後にお風呂でも1回、マットで1回、ベッドでも・・・と言う具合にひたすらヌ枯れました(笑)
そこまで早い方ではないと思うのですが、嬢が完全に「スケベになりきって」サービスしてくれるので、興奮度合いもハンパなかったんです。
時間のコールがきても1秒たりとも無駄にしない精神が、店だけでなく嬢にもしっかりと反映されている素晴らしい店でした。
講習で私が教えていた頃は、その話ももちろん例に出しながら、お客様に満足してもらうための技術・ホスピタリティなどを教えていました。
教えた子の中には、定期的に再講習の依頼をしてくる熱心な子もいて、ある子は30歳の誕生日に「都内の繁華街に雑居ビル」を買い、ソープで稼いだお金でビルオーナーになりました。
それぐらい接客のコツを掴むことは働く女の子にとっても重要なんですね。
私も万さんからその子の話聞いたことある!すごいよねぇ!!!
私もそう思います。機会があったら万さんに講習していただきたいぐらいですもの!
俺なんかよりよっぽどいい講習員の人はいるさ(笑)
じゃぁ、万さんの代わりに僕が!講習って事はお二人とも裸になっていろいろしてくれるんですよね!!!
はぁぁぁ??アンタ馬鹿ぁ?この馬鹿シンジ!!アンタなんか金積まれても嫌だわ!
火星に代わって折檻しないとお解かりにならないようですね?
はははっ!じゃぁ、せっかくだし4人で飲みなおすか(笑)
私も万さんやアスカさんと御一緒させていただけるなんて光栄ですわ♥
次に腑抜けた事おっしゃったら、折檻ですよ♥
4人は場所を上野に移動し、朝まで宴は続いたと言う・・・
シンジは助かった。だが、その傷は彼に甘えた言葉を吐かす。突き放すアスカとのぞみ。
一方、シンジは新たなる可能性に対し、一点突破を試みる。
次回、決戦、第3新東京市!この次もサービス!サービスゥ!!